販売奨励金が無くなると携帯の売り方はどう変わるか

au_p_brandidentity_02.gif携帯端末の奨励金と通話料の料金体系のバランスをどうするのか、市場の成長期から一段落つきつつあるところで、総務省でも議論が行われています。

「総務省に言われてやるのではない」という前置きはありつつも、いち早くプランとして提示したauですが、少し事情を見てみましょう。

「総務省に言われて始めるわけではない」──au買い方セレクトに込めたKDDI高橋氏の意図という記事より。

まず、対象となっているau買い方セレクトは、一言でまとめてしまうと、
 ・端末価格は安いが通話料はこれまでの感じ
 ・通話料が下がる代わりに端末価格が本来のものに近い(つまり高くなる)
というものであり、ユーザーとしては、
 ・ひとつの端末をじっくり使ってサービス利用のトータルコストを落とす
という選択肢を得たことと同等となります。

ポイント制度にしても、結局は端末の交換サイクルを早めるという方向へのインセンティブとして機能している側面が強かったことから、動きとしてはひとつ画期的と言えるでしょう。
端末補助を無くしたシンプルコースのみに統一せず、既存のモデルを残した理由はこう説明されています。

シンプルコースだけにしなかった理由は、ユーザーの流動率の低下を抑えるため。シンプルコースだけを導入して端末補助金をいきなり廃止し、端末価格が 急激に高くなれば、ユーザーの買い控えなども起こりうる。その結果買い換えサイクルが長期化し、端末の販売台数が減ってしまったら、端末メーカーや販売店 などにマイナスの影響を与える。劇的な変化は避けたかった
協力プレイヤーへの配慮と解釈出来ます。

また、ポイント制度の位置づけについては、

モバイルビジネス研究会が、分離プランを導入する際に、ユーザーに分かりやすい料金体系にすべし、という意味でポイントをNGとしているのは理解してい る。しかし、フルサポートコースは今までの販売奨励金モデルを踏襲しており、これまでのユーザーに混乱を招かないように導入するもの。モバイルビジネス研 究会の趣旨に沿っているシンプルコースにはポイントは付与しない
という形で、これも移行措置という視点と、旧来のモデルのメリットを無くすことはないというところですかね。

この手の議論では、ユーザーが縛られない、つまりメーカー=強者といった視点が強調されがちですが、意外と重要なのが、ユーザー間でのコストメリットバランスの配分だったりします。

一般に新規の顧客獲得コストは継続の数倍かかると言われますが、ユーザーの自由度向上のみにフォーカスしてしまうと、スイッチングコストが業界全体で高まってしまい、ユーザーも含めた全体がジリ貧になってしまうシナリオも出てきます。

そう考えると、ポイント制一切なしといった反対側に振りすぎるよりも、今回のauのような大枠の選択性を残すのは当面妥当と言えるのではというところです。





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